
地域に広がるボランティアの輪 〜中学生のチャレンジ〜
子どもたちに幅広い体験を
中学生ボランティアグループ「ワクワクドキドキ楽しみ隊」は、平成十四年六月に立ち上げて今年で四年目になる。「ワクワクドキドキしながら、何か町の皆さんに楽しんでもらえることができれば良いね」ということで「ワクワクドキドキ楽しみ隊」という名前になったが、普段は「ワクドキ」と呼ばれている。
活動の目的は青少年の健全育成ということになるが、立ち上げの趣旨としては、まず、学校でも家庭でもなく心を解放できる第三の空間と、幅広い体験やチャレンジの場を提供したいということであった。いろいろな体験の中から自分の隠れた能力、未知の可能性を発見して自信に繋げてほしいということ、また、いろいろな活動の中で、困難なことをやり遂げた時の達成感や充実感を共有する経験をたくさん積み重ねてほしいということ、そして素敵な大人、格好良い大人にたくさん出会って大人への憧れの気持ちを膨らませたり、保育園児との触れ合いの中で自分の優しさに気づいたり、様々な世代との交流を通してコミュニケーション能力を高めてほしいというような思いがあった。町の宝である子どもたちが自分の生まれ育った地域を愛し、誇りに思い、自信をもって大きく羽ばたいてくれることを願いながら、空気のような自然な関わり方をして行きたいといつも考えている。
構成メンバーは、今年は中学生会員二八名と大人会員四名であるが、大人の会員は中学生の自主性を尊重してさりげなくサポートする形を取り、ワクワクドキドキしながら子どもたちを見守って行きたいということで、「ワクワクドキドキ見守り隊」という名前になっている。ワクドキは、学校を離れた別の場面で新しい自分を探してほしいという思いで、敢えて中学校の先生には入っていただいていないが、学校の中に写真や資料紹介用のワクドキコーナーを設ける等、温かく見守っていただいている。他にも保育園や公民館、まちづくり実行委員会等、色々な形で協力していただいているワクドキ応援団がある。
活動内容は大きく三つに分けられ、メインイベントとしての「サマーフェスタin本町」の開催と、市民センターや社協、保育園等のボランティア、地域行事への参加があるが、中学生なりに、地域の一員として町の将来も考えていってほしいと願っている。
星空の下の映画祭
サマーフェスタは「星空の下の映画祭」としてスタートしたが、初めての会議の席で、自分たちも楽しみながら町の皆さんにも喜んでいただけることはないかと話し合った結果、夏休み中のお盆に、小学校のグラウンドで野外映画祭をしようということに決まった。全く未知の世界で、しかも予定のお盆まで二ヶ月足らずという厳しい状況の中、八月十五日には一五〇名のお客様を迎えて「第一回星空の下の映画祭in本町」を開催することができた。そして二回目は二五〇名、三回目は二〇〇名と、たくさんのお客様に楽しんでいただいている。
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サマーフェスタ大成功。みんな一緒に「バンザーイ!」 |
第一回「星空の下の映画祭」では映画二本を上映したが、ポスターやチラシ作りも司会も主催者挨拶も全部が初めての経験で、不安や戸惑いを感じながらも多くの方々の助けや応援のお陰で大成功であった。映画終了後、一人ひとりお礼の挨拶をする子どもたちの紅潮した顔は大きな安堵感と自信にあふれていた。
二年目は、もう少し何かプラスして本町の夏祭りにして行きたいということと、地元小学校との交流でホームステイする愛知県の小学生にも楽しんでもらおうということで、ヴァイオリンパフォーマンスを加えて「サマーフェスタin本町」という名前になった。市長さんに励まされ、愛知県の皆さんにも楽しんでいただき、片づけが終った途端に「バンザーイ!」とみんなで喜び合った。
三年目は、みんなで楽しめるアニメ映画上映とドキドキパフォーマンスの様子を、ケーブルテレビで放映していただいた。高校生の先輩たちの応援や教育長さんの激励、新聞やまちづくり実行委員会の機関誌への掲載等、いろいろな所にいろいろな形で取り上げていただいていることを、子どもたちはちょっと誇らしく思っているようである。
四年目の今年は、盲導犬の映画上映とクラウンパフォーマンス、バザーの他にフリーマーケットも加えて更に盛り上げ、みんなで楽しめるお祭りにしようと張り切っているところである。中学生が始めたサマーフェスタが、皆さんを巻き込んで本町の夏の行事として定着し、期待していただいていることは、後に続く小学生にも夢を与えているようである。
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車いすで天草ハイヤ祭り。揃いのハッピで準備OK! |
「二年目、三年目と当り前のようにできているけど、よく続けられたなあと思うよ。一年目の六月に初めて集まってその場で映画をしようと決まったことも凄いし、その二ヶ月後に映画祭をしてしまったことは本当に凄いことだよね!」という先輩の言葉を聞いて、改めてこの凄いことをずっと引き継いで行かなければと決意を新たにしたようである。
いろいろなボランティアにチャレンジ
各種ボランティアとしては、まず、市民センターのコンサートや演劇公演等の受付や会場案内、花束贈呈、アンケート回収等がある。ワクドキとしての初仕事は、市の社会教育推進大会の資料配布で、恥ずかしさと緊張でスムーズに動けなかったが、終了後、事務所に挨拶に行った時、教育委員会の課長さんが「お世話になりました。皆さんのお陰で助かりました。また来て下さいね」と丁寧に頭を下げられ、子どもたちに嬉しい満足感を与えていただいて、すばらしいボランティアデビューとなった。
また、「出演者に会えるかも知れないよ」という一言で会員が三名増えたイベントもあった。事務所で大人のボランティアと同じ名札を用意して下さったことに感激しながら、「この名札をつけていると、みんな市民センターや市役所の人と思われるかも知れないんだから、ニコニコ笑顔で、きちんとご挨拶をして、きびきび動いてね」という言葉に少し緊張したものの、将来市役所に就職したいと思っている人は、友達から「良かったじゃん!」と言われて照れながらも嬉しそうであった。
社協関係ではハイヤ祭りへの参加と共同募金の協力があり、ハイヤ祭りでは障害者チームのサポーターとして一緒に踊ったり車いすを押したりしている。車いすはちょっとした坂も結構重く、方向転換等も難しくて大変であるが、乗っている人の楽しそうな笑顔が子どもたちにとって大きな喜びとなっている。共同募金は、「かわいい中学生が来てくれると、皆さん喜んでたくさん募金して下さるね」と民生委員さんに頼りにされている。
保育園の講演会スタッフは、開会と閉会、司会、講師紹介、水差し運び、謝辞、花束贈呈と、主催者挨拶以外の全ての役割を担当し、初めての体験で緊張していたが、講師の先生や参加者の皆さんにほめられて満足そうであった。当日は他の行事と重なって全員参加ができなかったので、前日に全員揃って講師役や来賓役になってリハーサルを行ったが、それも結構楽しかったようである。
その他に「九州菜の花サミット」の看板製作や天草殉教祭の準備、保育園児との交流等もあるが、菜の花サミットの看板は、会場入口の菜の花畑で記念撮影をして市の広報誌の表紙に大きく紹介していただき、保護者の方々や中学校、町の皆さんにも喜んでいただいた。保育園児との交流の様子は、県のテレビ番組「県政だより」で紹介していただいたが、保育園児と向き合う時の中学生は、他の場面では見せない無邪気で優しい素顔を見せてくれるようである。また、今年から、小学校で行われている図書室開放日に、後輩の小学生に紙芝居や絵本の読み聞かせをしてあげようと張り切っているところである。
地域行事への参加としては、町民体育祭のリレーやふるさと祭りのバザー、町民全体で行う小学校グラウンド清掃大作戦等がある。町民体育祭の日は、朝から共同募金の手伝いをした後でリレーに出たが、「いろいろと出番をつくってもらうと、中学生がみんなで来てくれて良いですね」と地域の皆さんに喜んでいただいた。リレー出場後も、誇らしげに揃いのスタッフシャツで遊んでいる子どもたちの姿を見ながら、立ち上げからの月日が懐かしく嬉しく思い出された。
昨年のふるさと祭りのバザーではだご汁を作った。「本町の新鮮な野菜で作りました。うまかばい(おいしいよ)!」と書いていたが、大鍋二杯分が全部売れるかどうか心配していたところ、皆さんに大好評で、「だご汁おいしいですよー」と呼び込みをして下さった教頭先生のお陰かどうか、ぎりぎりセーフで完売した。会員でない子どもたちも何となく集まってきて手伝っている様子を見て、「ワクドキがバザーをすると、中学生も高校生もたくさん来てくれて嬉しい」と地域の方々に喜んでいただいたり、いろいろな方に励まされたりして、会員一同、とても良いボランティア気分であった。
ワクドキ宣言とワクドキ宣伝
昨年、市民センターで行われた「青少年育成推進大会」で、会員全員で発表を行ったが、その時に高校生の先輩も一緒に舞台に上り、声を揃えて行った「ワクドキ宣言」と「ワクドキ宣伝」に、未来への夢を託したところである。
ワクドキ宣言
一、ワクドキ会員とワクドキ出身者は、町の縦糸になって「本町大好き人間」の増大に努め、本町を更に楽しく魅力的な町にします。
一、「サマーフェスタin本町」の一〇周年記念祭とワクドキ同窓会を、二〇一一年八月に開催します。
ワクドキ宣伝
「サマーフェスタin本町」と「本町ふるさと祭り」に、皆さんぜひ遊びに来て下さい。
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